今月の詳細記事

やはり紙面にも限りがあります。まだまだ書き足らない記事がたくさん
あるのです。このページはそうした記事を掲載してまいります。

2018年4月号 散歩の途中に

散歩の途中に段差があって
 ~車椅子放浪記~「オストメイト、知ってますか?一般社団法人無段差社会  理事長  相田忠男
 

4月号より紙面の関係で掲載しきれなかった文章です。これが原文なのです。

朗報!日本橋人形町に車椅子対応の小さな割烹ができました。その名も「多良々(たらら)」。
わずか10坪なのに、ユニバーサルデザイン対応!これは行くしかないでしょっと出掛けてみました。

結論!お見事、のアイデア満載です。えーと、気が付いたことを列記しますね。

<其の一>車椅子対応のインターフォン付き!

これって、なかなかないですよ。支柱のインターフォンを押すと中から店員さんが出てきて、
段差スロープを作ってくれます。まさしく“コロンブスの卵”ですね。
いちいち店内に声かけしなくても、店内から車椅子の来店者が来たとわかる仕組みです。
ここまでは思いつかなかったなあ。

<其の二>自家製段差スロープ等を設置!

実際小さいお店なので、入口はL字。そのうえ、段差は各10cmの高さが3段!いた仕方なし
と思ったら・・・。パタパタパタと段差を乗り越えるスロープをこしらえてくれます。
車椅子一人ではなかなか無理ですが、介助者と一緒なら、難なく昇れます。
しかも、オーナーの自家製段差スロープもあったりして。これも良いアイデアだなあ。

<其の三>多目的トイレが付いた!

店内に入ると、テーブル席とカウンター席です。
しかも、中は“引き戸の多目的トイレ”、
これは驚きますよ!何しろカウンター席の真後ろ
が多目的トイレなんだから(笑)。
これってどうやって入るの?

オーナーの富永一さん曰く、
「カウンター席に声を掛けてトイレに入る
スペースを確保すればいいんですよ」
あっ、そうかこれなら至極簡単だ。
早速、トライ。声をかけるとカウンター席
の人が「どうぞ、どうぞ」と立って席を空けてくれるじゃないですか。
バックで切り返して楽々入れました。これって再び“コロンブスの卵”!
そうだよね、バリアフリーだからといって車椅子だけが動けばいいという
ものではない。それぞれに声を掛け合って譲り合いの精神をすれば、
「真のユニバーサルデザイン」がいとも簡単にできるじゃないか。
これって譲り合いの精神でスムーズに店内を回転させる方法ですね。

加えて、加えて。このトイレには「オストメイト」が付いています。

オーナーの希望で導入したもの。オストメイトとは「オストミー(人工肛門)」
の人のための専用トイレです。実際に、大型店舗等での多目的トイレではご覧に
なったことはあっても、こんな小さなお店にあるって見たことないでしょう?
百聞は一見に如かず。
絶対に予言します。これからは「オストメイト」付きのトイレが主流になると。
なかなか、やるなあ。

<其の四>美味求真、美酒求真

この店のポイントは“和+ペルー料理”です。

この店は和食の姉妹店です。そこに幼少の頃に育ったペルーの味付けを加えて
他の店にはないフレーバーを醸し出しています。刺身も美味しいが、アジフライ
も美味い。その上、店舗の設えもディテールまで凝っていること。
ランチタイムも営業しているので、OLさんなどで満席です。

実は、オーナーから相談を受けた時、自室で計測したんです。それが
実際にあるとは。わずか建坪10坪の中にバリアフリーを入れ込むなんて、
まさしく“ユニバーサルデザインの人“感服いたしました。
本道は、和食。オーナーは老舗の日本料理「八重洲とよだ」の主人でもあり、
おあとは仕上げを御覧じろ。よっ、座布団一枚!