東京かわら版代表井上さん演芸コラム30 扇子と手ぬぐい
コラムcolumn

月島三丁目「東京かわら版」
代表井上さん演芸コラム30
落語家さんが高座で使う道具は基本的には扇子と手ぬぐいのみです。これだけで様々な状況を表現します。
扇子を使用する例としては、キセルに見立てて煙草をのむ。筆に見立てて文字を書く。箸に見立ててそばを食べる。開いた扇子を盃に見立ててお酒を飲む。などです。手ぬぐいを使用する例は、財布に見立ててお金を出す。手紙に見立てて文書を読む。はたまたスマートフォンに見立ててスワイプする。などです。
また噺家さんは着物で落語を演じることが多いです。華美ではないシンプルな着物でいることにより、演者のしぐさや口ぶりによって、格式高いお侍さんの格好に見えたり、時には豪華な花魁に見えたりします。人物の見え方もお客様の想像によって全く異なります。たった一枚の座布団の上で、たった一人の演者が演じ、そこで森羅万象を感じることができます。
因みに手ぬぐいは演者さんにとってご挨拶代わりにも使用するため、人によって様々なデザインがあり、それも見どころです。
東京かわら版でもオリジナル手ぬぐいを販売しておりますのでご興味のある方はぜひネットショップをご覧ください。

