つくつき ぶらり新川・勝どき通信 2022.10.17

WEB版限定 ぶらり新川① 新川のお岩さん 

コラムcolumn

WEB版限定 ぶらり新川① 新川のお岩さん 

佃月島に住んでいる方だけが読者ではありません。隣町にお住いの読者もたくさんいらっしゃいます。
そんな新川にお住いの読者記者城間邦江さんのコラムです。ぶらり新川 が登場します。まずは
お岩さんです。

新川のお岩さん

 新川二丁目に「於岩稲荷田宮神社」が鎮座する。『東海道四谷怪談』の於岩、それがなぜ新川に? 11代宮司の御父上にお話を伺った。

 実在した「お岩さん」は江戸初期、御家人・田宮家に生まれ、家計の窮状を救うため奉公に出て、御家再興に寄与した立派な女性。人々は、お岩にあやかろうと彼女が日々拝んでいた屋敷杜を詣で、屋敷杜は於岩稲荷田宮神社となった。  江戸末期、四世鶴屋南北は、評判だったお岩を主人公に『東海道四谷怪談』事実無根の幽霊話を書き、歌舞伎として上演されて大ヒットした。その後、歌舞伎役者と関係者らが於岩稲荷を参拝するようになった。

 明治になり、「四谷怪談」で名を馳せた市川団次郎から「四谷は遠いので、芝居小屋の近くに作って欲しい」と要望あり、当時新富座に近かった新川の地に土地を購入してお岩稲荷を勧請した。(今風にいえば、サテライト社殿か?)歌舞伎役者らは、昭和20年に戦火で社殿が焼失するまで、新川を詣でていたそうだ。

 新川の於岩稲荷は、まさに四谷怪談由縁の神社だったのですね。強力な災難除けのご利益ありそう。皆様もぜひ一度お参りされてはいかがでしょう。

中央区新川2の25の11


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