フレンド薬局通信 2024年06月

No. 121 飲酒と健康

暮らすlife

近年日本での成人一人当たりの酒類消費数量はピークの30年前に比べ1/4に減っていると言われています。原因の一つが若者のアルコール離れがあげられます。また欧米を中心にドライジャニュアリー(禁酒の1月)という、1年の初めの1ヶ月に禁酒する健康チャレンジするイベントも徐々に盛り上がりを見せており、7人に1人が参加を検討しているようです。そういった健康志向がアルコール摂取減少につながっていると思われます。

アルコールが体に及ぼす影響

アルコールはさまざまな形でわれわれの体に影響を及ぼす。最も顕著に現れるのはアルコール分解の機能を担う肝臓だが、心臓や消化管、膵臓(すいぞう)、脳といったほかの臓器に二次的な害が及ぶこともある。どんな影響が起こるかは、アルコールが体内にとどまる時間と摂取量による。 肝臓は、アルコールを毒性の少ない形に分解し、体外に排出する。この過程において、アルコールはまずアセトアルデヒドという、非常に毒性の高い発がん性物質に分解される。アセトアルデヒドは通常は迅速に分解されるが、このプロセスが、血中アルコール濃度が高かったり肝臓の代謝を阻害する薬物を摂取していたりなどの要因によって遅れたり中断されたりすると、全身に蓄積されて臓器の損傷を引き起こす可能性がある。 この損傷は全身に影響を及ぼし、高血圧や心臓病、肝臓病、特定のがんの発症リスクの増加など、慢性的なアルコール摂取による長期的な健康リスクへとつながる。免疫系を弱らせ、脳の正常な機能を損なう恐れもある。

次週アルコールを断つ利点について書こうと思います。

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