街角植物観察日記48 佃二丁目菅野さん 「アベリア」
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街角植物観察日記48 佃二丁目菅野さん 「アベリア」
残暑厳しい中で、少しも夏疲れを見せない植物の一つにアベリアがあります。
和名をハナゾノツクバネウツギと言う、美しくも長ったらしい名前をもっています。しかも驚く事にスイカズラ科の半常緑灌木と定義されています。スイカズラと言えば、フェンス等に絡める蔓性植物で花弁がそれぞれ外側に反り、蕊(シベ)が長く先端が揃って空に向かいカールしているあのスイカズラです。
今回のアベリアは似ても似つかない姿形で、枝は真っ直ぐに伸長し、重力で枝先が弧を描いて垂れます。花は筒状花で先端が5裂、蕊は真っ直ぐです。5月の初めから9月終わり位まで、長い間咲き続け蜜や花粉を求め、ミツバチやハナアブ、マルハナバチ等が夢中で飛び交っています。
この木の特徴は何と言っても、剪定に強い事で、開花中に強く刈り込んでも、すぐに花を付けます。 成育が良過ぎて管理に持て余すきらいもありますが、近くに寄ると甘い香りがして、しかも遠くまで漂わせない控えめさは、今の季節にもっと注目したい植物です。