読者参加企画① 佃・月島から行く路線バスの旅
おでかけtrip
目指すは一日で佃・月島から西へ 八王子!
都電が走っていた頃
地域の古い方は隅田川を「大川」清澄通りを「電車通り」と呼びます。編集長の育った葛西橋から深川の高校へは、29番38番の都電を乗り継ぎ通学しました。佃・月島の方は11番23番。1968年頃まであった都電41路線には1番から41番の番号が振られていたのです。
11番は月島通8丁目(いまの勝どき駅前)から銀座・半蔵門を通って新宿へ、23番は門仲・両国・押上を通って柳島福神橋行きでした。 廃止された都電のあとには都バスが通っていることが多いですから辿って行けそうです。
「佃月島から行く都バスの旅」取材記者募集
3名の方にご応募いただきました。取材資格はシルバーパスをお持ちの方で皆さんOKです。目指すは一日で月島から八王子です。自粛も解除になった日曜、月島駅前バス停(旧新佃停留所)を出発です。
路線バスの旅ルール
シルバーパスが使えますが、都営地下鉄はNOです。そうですよね。大江戸線で新宿まで一本ですから。便利なスマホの乗り換え案内も使用禁止です。都バス案内所でもらった「都内バス路線図」で八王子までのルートを探していきます。
参加者を紹介します
月島育ちの野口さん、アイマークタワー居住の安富さん、北海道から数年前に佃に転居なさった稲留さん。こんな奇妙な企画に参加いただいた読者の皆さんです。それに都内に詳しいはずの江戸っ子編集長の4人となります。
まずは23番で勝どき
豊海水産埠頭行き「門33」9時13分発です。旧月島8丁目勝どき駅前に向かいます。歩いても15分はかからない距離ですが、シルバーパスの有効活用です。野口さんは遠回りしてもこのパスでどこまでも行っているようですから今回の企画でも頼もしい存在です。
次は11番新宿を目指し
この書籍を使うのはルール違反ではないでしょう。旧月島8丁目勝どき駅前からの11番は新宿行でしたが、バス路線はありません。途中の四谷行まで。おっと危ない一時間に一本しかありません。「都03」四谷行は9時24分発です。ピッタリの待ち時間でした。四谷まで行けば新宿はもうすぐ、きっと新宿行きのバス路線もあるはずです。この調子ならランチは中野ぐらいでかな。
勝鬨橋・銀座・日比谷・半蔵門・麹町・四谷
月島に住んでいてもこの都電に乗れば大商業地や官公庁、ビジネス街、そして文教地区まで簡単に行けたでしょう。でも大難関は「勝鬨橋」ですよね。当時この電車で通学・通勤をしていた月島7丁目生まれの佐藤光子さんにお聞きしました。
「跳ね橋だから、線路も架線も両脇に上がるようになっているの。その時は道路のホコリが舞い上がってね」
上の架線の処理はどうしていたのでしょうか。跳ね上がる時間は決められていましたから、遅刻はしないようでした。この11番路線は昭和43(1968)年に廃線になりましたが、当時は交通渋滞が大変だったそうです。
はとバス気分を満喫
地下鉄で行けば新宿までは約30分ですが、外の風景を楽しむことが出来ません。日本で一番にぎやかな繁華街や緑豊かな皇居近辺、半蔵門からお屋敷町麹町、多くの学校がある四谷まで、すっかり「はとバス」気分です。
四谷に着きましたが
9時52分、月島から約40分間で着いてしまいました。路線図によると「宿75」新宿駅西口行があるはずです。野口さんが交番で聞きました。「新宿駅に行くなら電車ですぐだよ」わかっていますよ!なんと昼間に6本しかありません。次のバスは10時41分発、50分も待ち時間があります。歩いても40分ぐらいで新宿まで行けますよね。どうしましょう!