演芸コラム 2025.09.03

「東京かわら版」 代表井上さん演芸コラム⑳ 寄席のある街

コラムcolumn

「東京かわら版」 代表井上さん演芸コラム⑳ 寄席のある街

 

都内で寄席がある街を記してみましょう。
鈴本演芸場は上野、浅草演芸ホールは浅草、末廣亭は新宿、池袋演芸場は池袋。上野、浅草、新宿、池袋とどこも東京を代表する観光地で、人が集まる場所にありますね。 寄席は繁華街に存在し、老若男女様々なたくさんの人の行き来があります。お客様の笑い・時にはほろりとするような姿を見てきたことでしょう。
寄席通いの楽しみは演芸はもちろん、寄席の建物自体の風情(特に末廣亭はまるで江戸時代にタイムスリップしたような造りです!)を味わうこと、そして街を散策すること、などが挙げられます。演芸を楽しんだ後は、一緒に鑑賞した仲間とお酒片手に演芸談義に花を咲かせるのもお勧めです!
中央区にあり、惜しまれつつも1970年に幕を閉じた人形町末廣は、客席すべて畳敷きの落語定席でマイクや冷房も無い寄席でした。最後の日に前座を務めていたのが桂米助師匠、客席には放送作家の高田文夫先生、そして筆者の父・弊社相談役井上和明も居たようです。今は跡地にオフィスビルが建っていますが、「在りし日の末廣の絵」が飾られて、手前には記念碑もありますので、是非一度ご覧ください。

「東京かわら版」月島三丁目14-5西仲通り相田書店他で発売中
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WRITER

TAKESHI INOUE

コラム「演芸コラム」担当。月島3丁目に本社がある日本で唯一の演芸雑誌「東京かわら版」の二代目発行人。いろいろな視点で演芸を紹介している。おかげでつくつき読者の演芸ファンが急増して、山遊亭金太郎の襲名披露公演では多くの読者が参加した。

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